探偵ファイル2


探偵ファイル Ⅱ

こんな事件もありました。
過去の実際の調査業務を一部ご紹介しております。

※『探偵業法』に則る《秘密の保持の原則》に基づき、個人が特定されるような名前、団体名等は記載しておりません。


 探偵ファイル Ⅱ

過去の実際の調査業務を一部ご紹介しております。

※『探偵業法』に則る《秘密の保持の原則》に基づき、個人が特定されるような名前、団体名等は記載しておりません。

detective casebook 2 ▽

身体を売って稼ぐ母親

夫の浮気調査として依頼を受けました。

依頼者は40代の奥さん。
夫の休日の行動が怪しいので調査して欲しいとの事。

週末(土・日)は休日だが、この夫は家に居た事が無いという。
休日でも仕事が残っているので休日出勤は当たり前、その他にも接待や付き合いでのゴルフなどの理由で家に居る暇が無いくらい忙しいのだという。

結婚して数年になる夫婦だが、このような休日に一緒に出掛けた事は数えられるくらいの回数しかないとの事。

この調査対象の夫は会社では上層部の地位という事でこのように常に忙しい立場らしいが、確かに年中無休で仕事しかしていないというのも変ですね。

早速夫の休日(土・日)の行動の調査を開始しました。
が、程無くしてあっさりシッポが掴めてしまいました。

休日の夫の車両を追跡してみると、朝から女性と合流→そのまま躊躇無くすんなりラブホテルへ入館。
仕事が忙しい忙しいと言って家に居なかった夫の真の姿は、怪しいと睨んだ通り浮気・不貞行為だった訳です。

ラブホテルへ入室した夫と相手女性の両者は、1時間前後という比較的短時間で退室して出て行きました。
もちろん短時間とは言え、立派な不貞行為には違いありません。

この日の夫の動きはかなり慣れた行動で、女性との待ち合わせ場所の乗り合わせる地点にはノンストップのピンポイントで到着し、車を停めるや否やサッと女性が現れて数秒で乗り込み、地元の人間しか知らないような裏道をスムーズに進行して、迷う事なく目的のラブホテルの目的の部屋に最短時間で入室するという手際の良さ。
このような動きから、夫は間違いなくこの浮気・不貞行為の常習者である事が見て取れました。

早速、このような夫の行動の状況も含めて依頼者である奥さんへ報告すると、「やっぱり、私の勘は当たっていた」といった感じで、もっと調査を続けて何度も不貞行為の証拠を撮影して欲しいとの事。

もちろんこれは良い事で、たった一度の不貞行為というよりは複数回に渡って不貞行為を行っていたという証拠が有った方が何をするにも有利になります。
夫に慰謝料を請求する場合など、より強力な武器になるという事ですね。

これにより、その後も(翌週以降も)調査を継続すると対象者の夫は休日の度に女性とラブホテルへ直行。
時には、夫と相手女性の両者はラブホテルで合流する日もあるほどでした。
夫と女性の両者共に、それぞれが自車でラブホテルに入場して来て落ち合うような感じですね。

しかしこの両者、休日(土・日)の度に逢瀬してホテル内へ入室するものの、いつも1時間前後という短時間で退室して別れて行きます。

1時間前後でホテルから退室した両者はその後に会話を交わす訳でもなく、食事に行く訳でもなく、まるでラブホテルへ入って出て行く事が一つの仕事を終えたかのように「お疲れ様でした~」といった感じで素っ気なく別れて行くのです。

恋愛感情を持った不倫カップルのような、秘密の恋愛を楽しんでいるといった雰囲気はありません。

ラブホテルで合流し、やる事だけ済ませてそそくさと別れて行くような様子からも、この両者はあくまでも身体の関係だけが目的の両者なのだと推測できます。

この相手女性は、その風貌からも風俗嬢なのか・・?
しかし女性は風俗店から出向いているようには見えないので、個人的なフリーの風俗嬢なのか・・?
では夫はお気に入りの風俗嬢と毎週末の休日、仕事のようにホテルへ・・?
という事は、夫はその女性に毎週末お金を渡してそのような身体の関係を続けているという事か・・?
とも勘案できました。

そうして数週間の調査を続けると、依頼者の奥さんの要望通りに夫の複数回に渡る不貞行為の証拠は揃い、調査は次の段階に進みます。
『この不貞行為相手の女性の身元を割り出す』という調査にシフトです。

いつものように週末の休日になると両者はラブホテルへ入館し、いつもと同じく1時間前後で “仕事” を終えて出て来ます。

「さぁ、ここからは女性を尾行だ」、
対象者の夫と事務的な別れの挨拶を交わした女性は自車に乗り込み、数十キロ離れた閑静な住宅街へ進みます。

住宅街の中に作られた小さな公園付近に停車した女性車両を遠目から監視していると、別の男性がそそくさと現れて女性車両の後部座席へ乗り込みました。

「ん?、今乗り込んだ男は誰だ?」

浮気調査では良く目にする光景ですが、待ち合わせしていた男性と女性のペアが車に乗る場合、一方が後部座席に乗るというのは怪しい関係である場合がほとんどです。
女性車両を監視していた他の調査員も、皆この怪しさにピンと来た事でしょう。

新たな男性を乗せた女性車両を追うと、また別のラブホテルへすんなりと入館。
調査員全員の口から「やっぱりね・・」という言葉が出ました。

そのまま張り込んでいると、ここでも1時間程でホテルから退館。
女性はこの現場の “仕事” も順調に1時間でこなしたようです。

もちろん女性車両の尾行は続行。
この第二の男性を降ろした女性車両は、今度は数十キロ離れた大きなショッピングモールの駐車場へ進行、停車します。

手軽に利用できる
「SNS」や「出会い系サイト(マッチングアプリ)」などで援助交際や売買春を行っているケースは実は非常に多い。
最初は好奇心やお小遣いが欲しくて始めたが、行く行くはその売春によって生計を立てるようにまでなってしまう女性もいるとか・・
自分のパートナーが出会い系サイトを利用していたといった事が発覚した場合は、単なる友達探しの目的ではなく売買春を行っている可能性も・・!?
出会い系サイト等でよく使われる隠語は、
「別イチゴ」=ホテル代別で一万五千円、
「別荷」=ホテル代別で二万円、
などという意味で、その金額で売春オーケーだよということ。
パートナーの携帯やスマホにそのような隠語があれば売買春確定と言って過言ではないでしょう。

手軽に利用できる「SNS」や「出会い系サイト(マッチングアプリ)」などで援助交際や売買春を行っているケースは実は非常に多い。
最初は好奇心やお小遣いが欲しくて始めたが、行く行くはその売春によって生計を立てるようにまでなってしまう女性もいるとか・・
自分のパートナーが出会い系サイトを利用していたといった事が発覚した場合は、単なる友達探しの目的ではなく売買春を行っている可能性も・・!?
出会い系サイト等でよく使われる隠語は、
「別イチゴ」=ホテル代別で一万五千円、
「別荷」=ホテル代別で二万円、
などという意味で、その金額で売春オーケーだよということ。
パートナーの携帯やスマホにそのような隠語があれば売買春確定と言って過言ではないでしょう。

買い物でもしてこのまま家に帰ってくれれば住所や素性が判明するところですが、車両の監視を続けているとまた別の男性が現れて後部座席へ乗車。
第三の男性が現れて女性の車両に乗り込んだという事です。

調査員一同「おいおい、本日三人目だぞ・・」。

そのまま発信する車両を追うと、また別のラブホテルへすんなり入館。
これには調査員達も「やっぱりね・・」ではなく、「ずいぶん稼ぐものだなぁ~・・」という、ある意味感心にも似た言葉が出ました。

このような行動からも、やはりこの女性は見立て通り『身体を売る』商売のようで、調査対象者である夫も含めた今までの男性達からお金をもらって “仕事” をしているのに間違いなさそうです。
簡単に言えば、やはりフリーの風俗嬢、援助交際や売買春といった構図ですね。

その後、この本日三人目の男性との “仕事” も約1時間程で終えたようで、ラブホテルから退室→「お疲れ様でした~」といった、スムーズに仕事をこなしたという感じ。
きっちり一定の時間で次から次へと仕事をこなして移動する女性の姿は正に『プロ』と呼べる風格です。

その後も、もちろん女性の追跡を続行。
そすがにそろそろ自宅への帰路に着いてくれるだろうと調査員全員が集中して尾行を続けていると、女性の車両は今度は隣町の大きなパチンコ店立体駐車場へ。

まさかとは思いながら車両を監視していると、そのまさかでした。

また別の男性が現れ、サッと後部座席へ。
調査員一同、さすがに今回は唖然として言葉が出ませんでした。

こちらも同じく、近隣のラブホテルへすんなり入館→約1時間で “業務” 終了→「お疲れ様でした~」。
女性にすると、これで今日の “仕事” は4本こなしたという事です。

ある人物の浮気調査を行って、日に日に調査が進むに連れてその浮気相手の異性が次から次と出て来て(判明して)、最終的には4股や5股もの浮気相手が居たというケースもありますが、一日に4人も5人も相手をしたというケースはさすがに初めて目にする光景です。

その後も女性の車両を追跡するとやっと帰路に着いたようで、この4人の男性を相手した○○市内からは約50kmも離れた山村の一軒の民家が女性の家でした。
この民家の様子を探ってみると中学生と小学生の子供の存在を確認。
子供達の自転車や洗濯物も確認できました。

まさかこの女性・・子持ちの主婦?

その後の調査により、この女性は間違いなく子供二人の母親で旦那も居る既婚者と判明。
月曜日から金曜日までは地元の小さな工場に勤務する、普通の共働きの主婦である事も判りました。

週末の土日だけ身体を売って稼ぐ “プロの女性” に変身するようです。
もちろんこの女性の夫は週末の妻の “裏の仕事” には全く気付いていないのでしょうね。

これらの調査結果の全てを依頼者の奥さんに報告すると、この女性に対して怒りを表すよりも呆れてしまって言葉が無い、といった様子でした。

調査としてはこれで全て完了。
奥さんはこの女性に対して、夫との不貞行為に対する慰謝料をガッツリ請求する所存のようです。

ここから先の事は不倫・不貞行為を行っていた者の身から出た錆であってこちらには関係のない事ですが、しかしこの女性の行っていた事は「ちょっと浮気をしてしまった」というレベルではありません。

当該慰謝料の請求が行われた際、女性の自宅に通知などが送付されると思いますが、それによってこの事実が家族にバレてしまう可能性もあります。
更にこの件が裁判まで進めば、ますます家族にバレる確率は高くなります。

この女性の夫や子供達が “母親は何人もの男を相手に身体を売って稼いでいた” という裏の姿がバレた時、そうなった時、夫や子供達はどうするのでしょうか・・

いくら探偵でもこの先は恐ろしくて想像するのを止めました・・




万引きGメン Ⅰ

個人経営の店舗オーナー様から「万引き犯を捕まえてくれ」との依頼があり、数年に渡って万引きGメンの業務を行っていた事があります。

現在では警備業法や保険等の絡みもあり、探偵が業として請け負うには法律的にも難しい業務になりつつありますが、個人経営の店舗の場合は警備会社と契約して保安員(万引きGメン)を派遣してもらうのはコスト面のハードルがあるのも事実でしょう。

こちらのオーナー様も個人経営の小さなスーパーという事もあり、大掛かりな警備契約での保安業務(施設警備)依頼は難しいという事で “目が利く” 探偵に依頼を頂いたという訳です。

確かに、普段から身を忍ばせて人物の行動を探るという、そのような仕事に長けている探偵ですので万引き犯を見付ける、捕まえるという業務は適しているかもしれません。

伺うと、こちらの店舗は数人の従業員が皆ご年輩の方であり、防犯カメラやセキュリティーのシステムも無く、『万引きし易い店』、『万引き犯に狙われ易い店』、になっている可能性があるとの事。

これによって万引きGメンの業務遂行となった訳ですが、いざ業務を開始してみると一週間で最低でも3人は万引き犯を逮捕できる程の被害頻度でした。

オーナー様も、
「商品のロスは多かったものの、まさかこれ程までの万引き率だったとは・・」と、依頼をされて本当に良かったという様子。

一昔前は子供や学生が万引きするという一般的な概念が有りましたが、現代では主婦からお年寄りまで様々な万引き犯が逮捕されます。
この不景気という要因もあるのでしょうね・・・

捕まえてみてビックリ、中学校の教頭先生というのも有りました。
これは不況がどうのという問題では無く、一種の “病” なのでしょうね。

この捕まえた教頭先生という人物は、この店舗に結構頻繁に来店していたようです。
いつもスーツ姿の白髪で、身分のしっかりしたダンディーな男性という印象。
頻繁に来店されるので店の従業員の方も顔見知りであり、サービスしてオマケ品を付けてあげた事まであるそうです。

この教頭先生の逮捕のきっかけになったのは、
入店してからの彼の行動を何気なく見ていると入り口で持った買い物カゴをいつの間にか持っていない事があったという点。
頻繁に来店していたのでその来店の度に行動を見ていると、キチンとレジを通って(支払いを済ませて)退店する日もあれば、何も手に持たずにそのまま退店する日も有りました。

昨今では、どこの店舗にも設置されている防犯カメラ。
カメラ自体の品質も年々向上しているので、手や指先の動きまで鮮明に撮影できる物が増えている。
もちろん万引き犯の検挙率向上にも間違いなく繋がっている。

昨今では、どこの店舗にも設置されている防犯カメラ。
カメラ自体の品質も年々向上しているので、手や指先の動きまで鮮明に撮影できる物が増えている。
もちろん万引き犯の検挙率向上にも間違いなく繋がっている。

買い物カゴを持っている時でも、一度カゴに入れた商品が店内を移動している最中にいつの間にか消えている時も度々ありました。

購入するのをやめて戻したのか?
しかしこれは明らかに不審な行動。
少しでも不審な点があれば特化して追ってみるもの。

結果、やはり案の定、一度カゴに入れた商品を手に取ると背広の内ポケットに忍ばせる瞬間を目視確認。
そのまま支払いをせずに退店して行きます。

言うまでも無く、店舗の外に出たタイミングで御用。
男性はダンディーな身成りに相応しく、抵抗するようなことはなくクールに応じてくれました。

しかし店の事務所内に連行されると、とても教頭先生という威厳ある風格は微塵も無く、がっくりと首をうなだれていました。

程なくして警察が到着し聴取される男性。
(ここで初めてこのダンディーな万引き犯は中学校の教頭先生だという事が判った訳ですが。)

警察から問い詰められる教頭先生は、今まで何度も万引きを繰り返していた事実も自白しました。
来店の度に毎回万引きすると怪しまれると思い、キチンとレジでお金を払う事もあったそうです。

この教頭先生、学校はクビになるのでしょうか・・?
その後の数日間は注意深く新聞に目をやっていましたが、この万引き教頭の記事は紙面には全く出てきませんでした。
学校側で公表されないように、この事実を闇に葬ったのですかね。

しかし中学校の教頭先生が万引きとは・・
このような “心の病気” は改善するものなのでしょうか・・




万引きGメン Ⅱ

万引きGメンの業務中、音楽CDを万引きした高校生を逮捕。
CDをズボンのポケットや上着のポケットに忍ばせたままそーっと店外へ出た男子高校生でした。

CDショップ等の専門店なら現在では当然セキュリティーシステムが設置されていますが、小規模スーパーやディスカウントストア等の隅の一区画でCDやビデオを販売しているような場合は、意外とセキュリティーシステムが設置されていない店舗も多く有ります。

このような店舗でのCD販売はメインとして販売するのではなく、たいてい一種のオマケ(?)的に、滞留在庫の処分(?)的にCDを置いてあるだけという感覚なので仕方がないのかもしれません。
この日の万引きも、セキュリティーシステムが付いていないこのワゴンセールのCDを狙われたものです。

万引き犯を逮捕後、親や家の方などを呼んで引き取ってもらうか警察へ引き渡すかは基本的にはその店の店長等の判断によります。
(ちなみに、警察庁では万引きを逮捕した場合は金額の大小に関わらず、全て警察へ通報して下さいと呼び掛けています。)

今回のこの高校生の場合は警察へ引き渡し。
確かにCDを5枚も6枚も万引きしておいて「初めてなんです・・」は通用しません。

これで通常は業務終了で、後の事は全て警察に委ねます。

防犯カメラの機能で「顔認証システム」といった高度な機能も普及して来ている。
怪しい人物として一度登録されると、次に来店して顔を撮影された瞬間にアラートされるというシステム。
これによって店側は怪しい人物や過去に万引きを行った人物が再度来店した場合には、見逃さずに行動を追って監視する事が可能になっている。

防犯カメラの機能で「顔認証システム」といった高度な機能も普及して来ている。
怪しい人物として一度登録されると、次に来店して顔を撮影された瞬間にアラートされるというシステム。
これによって店側は怪しい人物や過去に万引きを行った人物が再度来店した場合には、見逃さずに行動を追って監視する事が可能になっている。

しかしこの数日後、私に警察から連絡がありました。
先日の万引き高校生について、実際に逮捕した人物(私)に話を聞きたいとの事です。

「はて・・、なんだろう・・?」

事情を聞いてみると、先日逮捕した高校生が何やら家庭裁判所へ行くので万引き当時の状況を再度書面に詳しく表して欲しいとの事。
裁判になると正確な目撃証言や逮捕時の状況などの書類の作成が必要になるのです。

でもCD5~6枚の万引きでいきなり家庭裁判所?

いいえ、
実はこの高校生、その後の警察の追及や捜査で今までの悪事(余罪)が全て明らかになり、かなりの万引き常習犯だったらしいのです。

自宅の自分の部屋の中に存在している物はほとんど万引きで摂取した物と判明したらしく。
正にルパンも顔負けの窃盗犯だったようですね。

いつからそんなに盗み癖がついてしまったのでしょう・・
万引きで家庭裁判所行きと言ったらかなりのものです。

見た目は普通の真面目な印象の高校生でした。
もちろん高校は退学でしょう。
殺人等の重大犯罪では無いので、少年院行きか否かの最後の判断は親に一任されるかもしれません。

もちろん裁判を受ける程の犯罪を犯したという事実は、この後の彼の人生に一生付いてまわる事です。

たかが万引きと言えども立派な窃盗・犯罪であるという認識を再確認させられた事件でした。




万引きGメン Ⅲ

万引き犯を逮捕しても80パーセント以上の人は嘘をついたり惚けたりします。

この日は雑誌を盗んだ高校生を逮捕しました。
週刊誌や音楽雑誌など、数冊を懐に隠し持ったまま店の外に出たところで声を掛け。

犯人の高校生は声を掛けられた瞬間に観念したようで、首をうなだれておとなしく従いました。
この様子なら正直に「万引きしました」と自白してくれそうだなと思いきや・・

店の事務室に連れて行くと、「友達に貰った雑誌で、盗んだ物では無い・・」との嘘。
少し意外な返答でしたが、これも万引き犯特有のいつものパターンですのでこれくらいで驚いていては万引きGメンは務まりませんね。

このようなケースは多いのですが、しかしこうなると「私は盗ったところを見た」 VS 「友達に貰った雑誌だ」の対決のまま平行線で、これ以上問答を進めてもラチは明きません。
こんな場合はどうするか?

万引きは刑法235条の立派な窃盗罪にあたる。
店の物をこっそり盗み去るまでは窃盗罪で済むが、店員や警備員などに発見されて逃げる為に暴行を働いて逃走したりすれば強盗罪(事後強盗罪)となる。
更にその際に店員や警備員に怪我を負わせたとなると強盗致傷罪となり、非常に重い大罪となる。

万引きは刑法235条の立派な窃盗罪にあたる。
店の物をこっそり盗み去るまでは窃盗罪で済むが、店員や警備員などに発見されて逃げる為に暴行を働いて逃走したりすれば強盗罪(事後強盗罪)となる。
更にその際に店員や警備員に怪我を負わせたとなると強盗致傷罪となり、非常に重い大罪となる。

その盗品(この場合は盗んだ雑誌)に付いているであろう『指紋』で追及するのです。

友達に貰った雑誌を持っていただけならば、当の本人やその友達の指紋が付いているのは当然でしょう。
しかし、その雑誌にこの店の従業員の方の指紋が付いているという事はまず有り得ません。
いえ、絶対に無いと言って良いでしょう。

当たり前ですが、雑誌に限らずどのような店の商品でも、店に入荷した物品は従業員の方達が店頭に品出しし、陳列します。
基本的に店頭に並んでいる商品(雑誌)には必ずその店の従業員の方の指紋は付くのです。
つまりは、この店に陳列されていた商品であるという証拠という訳です。

「これ以上嘘をついても、警察の方で雑誌の指紋を検査して店の従業員の指紋が確認されたら嘘が一発でバレるぞ」といった、このような事を追及してやると必ずと言っていいほどここで自白します。

今回の頑固な高校生もこれで自白しました。
自白せざるを得ないでしょう。
これ以上シラを切っても自分が不利になるだけですからね。

このように「友達に貰って持っていた物だ」という嘘を平気で吐く万引き犯は非常に多いのですが、その嘘をつきとおして自分がなんとか逃れようとだけは思わない方が良いですね。
どうしても「友達に貰った物」と言って譲らなければ、警察では必ずその「友達」に聞き取り確認を行う事になります。

そうなった時にその「友達」は警察に何と答えるでしょうか?
その「友達」の回答次第では、自分が犯した万引きという犯罪に無関係のその「友達」も巻き込んでしまう事になってしまいます。
その「友達」の回答によっては、その「友達」も犯人隠避や虚偽の申告などの罪に問われる事態になってしまうかもしれないという事です。

もし本当にそこまで行って、最終的に嘘だった事が判明したら罪も重くなるでしょう。

間違いなく万引きし、そして逮捕された場合はどんなに嘘をついても逃れる事はできません。
嘘をつき通して無罪放免になるような、そんな甘い法律、甘い世の中では無いのですから。




万引きGメン Ⅳ

女子高校生が多量の文房具類を万引きして捕まりました。
盗んだ物はオーソドックスな文具類で、鉛筆や消しゴムやボールペン。
「今時こんな一般的な文房具類を万引きする子が居るんだな・・」と、不審にも思いました。

しかし盗んだ数量は多く、金額にしても結構な額です。
店の事務所に連行した女子高生の第一声は「初めてやりました・・」です。
万引き犯のいつもの常套句ですね。

よく耳にする言葉ですが、万引きをしたのは今回が初めてだと言えば簡単に帰してもらえるような錯覚・誤解があるのでしょうか?

その万引き犯の親などを呼び出して引き取ってもらうか、警察へ身柄を引き渡すかはその店の店長等の判断次第という事もありますが、最近では初めてだろうと常習者であろうと全て警察へ引き渡すよう徹底している店の方が多いようです。
「今日が初めて・・」という言い訳はハッキリ言ってあまり関係無いようです。

この女子高生も追及していくと自白を始めて、次から次へ万引きを繰り返していた常習者である事が判ってきました。

確かに、盗む数量が多くて更に金額も多額の万引きをする犯人で本当に初めてだった人は今まで見た事がありません。
必ず常習者なのです。

一度に大量の物を万引きして「つい出来心で・・」という言い訳は通用しません。
万引きに味を占めてしまい、逮捕されて初めて目が覚めたというパターンも多々。
しかしその結果、家庭も仕事も失ってしまうケースも実際にあるのです。

一度に大量の物を万引きして「つい出来心で・・」という言い訳は通用しません。
万引きに味を占めてしまい、逮捕されて初めて目が覚めたというパターンも多々。
しかしその結果、家庭も仕事も失ってしまうケースも実際にあるのです。

でもこの女子高生はなぜ一人で多量の文房具類を万引きしたのでしょう?
一人でたくさんの商品を万引きして学校で友達に安く売りさばくという事例もありますが、このような場合では電子機器やゲーム関係の物が大半です。

今時文房具が買えなくて困っている子供は少ないでしょうし、このような一般的な文房具を学校で売りさばいてもなかなか売れるものではないのでは?

そう思い、更に追及していくとイジメられて万引きしていた事を自供しました。
イジメている方は面白がって、欲しくもないものを盗って来いと命令しているらしく、命令した数量や金額分に満たないと陰湿なイジメが有るそうです。

そうして命令した側に手渡されたこれらの盗品の品々はどうされるのか?
やはり今時このような文房具が多量にあっても使い道がないので、そのまま捨てられているようです。

自身が欲しい物を盗って来いという命令でもなく、あくまでもこの少女を貶めて侮る為だけの目的で万引きを命じてイジメを楽しんでいるという事ですね。

怖い世の中ですね・・
この女子高生に同情もしてしまいます。

しかし今回彼女は勇気を出してくれました。
店へ駆け付けた警察にもイジメられている事実やイジメている相手の名前もハッキリ出しました。

もちろんこの後は学校もこの事実を知る事になるでしょう。
イジメている生徒の呼び出しやその対処という方向に進んで、何とか改善して欲しいですね。
これを良い機会に、彼女に対するイジメが無くなればと願うばかりです。




大胆な万引き犯 Ⅰ

万引きと言うと普通は商品を身体に隠して店を出たり、自分のバックに隠し入れてそのまま店を出るパターンが大半です。

しかし最近では想像を絶する大胆な万引きが横行しています。
その一つが『食品を店内で食べちゃう万引き犯』というものです。

なぜか主婦や女性に多いという報告があるのですが、惣菜売り場の好みの食品を店内でこっそり食べてしまうという犯行です。

お金を払わずに店内で惣菜を食べて店外へ出てしまう?
ちょっと想像し難い犯行ですがその手口は、好みの惣菜を手に取るとカゴの奥に入れ、少しずつツマミながら店内を歩いて食べちゃうというパターンがほとんどのようです。

女性の場合、比較的ショッピングカート(手押し車)を使う事が多く、カートのカゴ内に惣菜を入れてその上に自分のバックや上着等でカモフラージュしてしまえば、ツマミ歩いても目立ちにくいという利点があるようです。

又、そのようにして試食品コーナーの近辺まで移動し、そこで食べてしまうケースも多いとか。
確かに、試食品コーナーの付近で口をモグモグさせている人が居ても特に不思議ではないでしょうからね。

全て食べ終わった惣菜の空ケースはそのまま店内のゴミ入れに捨ててしまいます。
特に試食品のコーナー等にはゴミ入れが設置されている場合も多いです。
試食して使った爪楊枝や小さなトレー等を捨てる為に設置されているゴミ入れに、何気なく捨ててしまうのです。
これで惣菜を食べてしまった物的証拠は手元に無くなるという訳です。

万引きは、
見付からない、と思っているのは自分だけ。
盗む事に成功したと思っても既に店側の記録に撮られていてブラックリストに載っている場合も多々あります。
捕まるのは時間の問題という状態に置かれている場合も往々にしてあるのです。

万引きは、
見付からない、と思っているのは自分だけ。
盗む事に成功したと思っても既に店側の記録に撮られていてブラックリストに載っている場合も多々あります。
捕まるのは時間の問題という状態に置かれている場合も往々にしてあるのです。

もちろんゴミ入れに捨てられた空ケースには値札等が貼って有るでしょうが、店側もこのような大胆な万引きが行われているという認識が無ければ、いちいちゴミ入れの中を確認してから捨てるという事もしないのでしょう。

ゴミ入れの中まで注意を払って確認まではせず、閉店後にまとめてポイと捨てられれば誰も気付きません。

このような犯行で最も被害の多い惣菜は、値段の高いパック入りの寿司だそうです。

小さな子供が親のレジ清算を待ち切れず、まだ会計の済んでいないお菓子を食べちゃうという事は有りますが、いい大人が惣菜をこっそり食べてしまうというのは有り得ないでしょう。
でも実際に有り得る犯行なのです。

このような万引き犯の場合は、逮捕する側はかなり難しい対応を迫られると思います。
普通の万引き犯を捕まえれば盗んだ証の “物品” を持っていますので、これが揺るぎない証拠品になります。

しかしこの証拠品が食べられてしまうと、その肝心の “物品” がここに無い訳ですから、不用意に捕まえて徹底的にシラを切られると・・
人間の胃袋の中までは捜査の手が出ませんからね・・

逮捕する側は、最低でもキチンと一部始終を目撃しておき、更には捨てられた空ケースを証拠品として押収しておかないとなかなか追及できない事になります。

このような犯行も不況の影響なのでしょうか・・
しかしこのような、大胆でありながら盲点を突いたとでも言える方法を思い付いた犯人にある意味感心してしまいます。

食品・惣菜などを扱う店を運営されている方はご注意下さい。




大胆な万引き犯 Ⅱ

次のケースは私自身が経験した万引き犯ではありませんが、報告の有ったケースです。

まず犯人は通常どおり買い物をします。
レジでお金を払い、レジの後ろに設置されている荷詰め台(サッカー台)で購入した商品を普通にビニール袋(レジ袋)に入れて持ちます。
ここまでは万引きでも何でも無い、正常な行動です。

次にこのビニール袋(レジ袋)を持ったまま店を出るのでは無く、再度商品の売り場へ戻って行くのです。
なぜか空の買い物カゴも持っています。

買い忘れた物でも有るのか?
一見するとそう見えますが、カゴには次から次へ商品を入れていきます。

かつては学生や不良の犯行が当たり前だった万引き。
現在では大人、老人の犯行が多発している。
老人の万引き犯は、捕まえる側も虚しさと悲しさがひとしおです。

かつては学生や不良の犯行が当たり前だった万引き。
現在では大人、老人の犯行が多発している。
老人の万引き犯は、捕まえる側も虚しさと悲しさがひとしおです。

あんなにたくさん買い忘れた物が有ったのか?
新たにカゴに入れた量は最初に買った商品群とほぼ同じくらいの量ではないか・・

要は2度目の買い物とでも見受けられる行動です。

そのまま再度レジへ行けば全く問題のない追加の買い物という事ですが、犯人は何やら物陰に隠れて並んでいるレジの方を見ています。
周りもキョロキョロと見回し、どうやら従業員を警戒しているようです。

手には最初にレジにて支払い済みのビニール袋と、まだレジを通っていないカゴのままの商品が持たれている状態。

すると、犯人は「今だ ! 」と思ったらしく行動に出ました。

数台並んでいるレジの一番端の方からスルリとレジの向こう側へ抜け、レジ後ろの荷詰め台(サッカー台)へ到着しました。

その後は何食わぬ顔で、カゴの中の商品を既に会計済みのビニール袋に詰め込んでいます。
もちろん今カゴからビニール袋へ移している商品は未会計です。

しかし、もうこの時点では周りの客も誰一人不審に思う人は居ません。
それはそうでしょう。
所定の場所でカゴから商品を取って、所定のビニール袋に詰めているだけに見えるのですから・・

レジの後ろ側に設置されている荷詰め台まで通り抜ける瞬間さえ目撃されていなければ、その後は全く不審な部分は露見しません。
如いて言えば、買い物した商品の量に対してはビニール袋が小さく、満杯できついかなと思われる程度。

一連するとこのような犯行で、これは『レジ抜け』などと呼ばれているそうです。

逮捕する側も、始めから終わりまでの一部始終を見ていないとなかなか証拠が掴めません。
荷詰め台で商品を袋に入れている姿が少し不審だな、というくらいでは声を掛けられませんからね。

この犯行は夕刻の混雑時に行われる事が最も多いようです。
レジを打っている従業員の方も、次から次へと連なってくる客に忙しくてレジ脇を素通りする人物まではなかなか注意が行き届かないのでしょう。

このような大胆で有りながらも犯行方法は単純な万引き犯も存在しています。
犯人の挙動が不審になる瞬間は必ず有りますので、この瞬間をいかに見逃さずに察知するかがポイントと言えるのではないでしょうか。




返金詐欺

今では日本国内ほとんどの店が、商品の返品や返金といった事もサービスで行ってくれます。
一週間以内でレシートを持参の場合のみ可能であったり、未開封の状態に限り応じてくれたり等、これら返品や返金というものは店側のサービスとして行われています。

法律的に厳密に言うと、代金を支払って商品を一旦持ち帰った時点で店側と一個人としての売買契約は成立した事になるので、法的には店側は返品や返金は行わなくても良いのです。

つまり不良品や破損品だった物以外では、店が返品や返金してくれないからといっても法的には文句は言えないという事です。
(クーリングオフの制度は原則として訪問販売等に関する事柄なので、一般店舗での売買契約には当てはまりません。)

しかし前述のように、日本の店はどこも親切ですから条件に合えばお金を返してくれる店ばかりでしょう。

危惧されるのは、そこにつけ込んだ返金の詐欺が有るのです。

この詐欺手法は、万引きGメンがいくら目を光らせていてもなかなか発見する事は難しい犯行で、店側の注意でも防ぐ事は困難なものです。

その犯行というのは、
店舗の出入り口等に設置されているゴミ入れから捨てられているレシートを拾って、それを基に返品や返金を申し出る、という手法です。

特には一般の男性客の場合、買い物をしてもレジで受け取ったレシートを持ち帰らずにゴミとして捨てて行ってしまう方がほとんどではないでしょうか?
その捨てられたレシートには最近では商品名や値段、JANコード(バーコード)の数字等が表記されています。

犯人はこの事を利用し、
まずこの捨てられているレシートを拾って持ち帰ります。
後日(翌日)、この拾ったレシートを持参して手ブラで来店します。
(家から関係のない紙袋やビニール袋なども忍ばせて入店します。)

先日拾ったレシートに表記されている商品の売り場へ向かい、同一の商品を手に取ります。
(拾ったレシートに表記されている商品名やJANコード(バーコード)等を確認して、同一の商品である事を充分確認の上で手に取ります。)

この時点で手に取った商品と、先日拾ったレシートが一致している事になります。

家から持参して来た関係のない紙袋などにサッと商品のみ入れてしまいます。

そのまま所定の返品レジ(サービスカウンター等)に向かい、紙袋に入れられた商品とレシート(拾ったレシート)を一緒に差し出して返品、返金を申し出ます。
(これらの3点セット=①実際の商品、②その商品名が一致したレシート、③家から持参した紙袋、→を一緒に差し出されて返金を申し出られると、店員側は家からこの紙袋に商品を入れて持参して返品に来たのだと、本能的に錯覚してしまうようです。)

結果的に店員側も、値札の付いたキレイな新品商品とレシートが揃っているので、疑う余地も無く返金に応じてしまうという訳です。

店によっては返金等の際に客に住所や氏名の記入を求める店も有りますが、虚偽の住所、氏名を書かれてしまえば追及しようがありません。

言ってしまえば犯人に “返金” では無く、 “只でお金をあげている” という構図ですね。
犯人側にすると元手を全く必要とせず、拾ったレシートに表記された金額を、商品の値札通りの金額を手に入れる事ができてしまうという、このような悪質な詐欺手法です。

もちろん被害に遭いやすいケース、商品は服や靴等が多いようです。
「サイズが合わなかったから返品したい」等と犯人が返品の理由を付けやすいという事も有り、金額も比較的大きい為です。

詐欺罪は刑法246条に定められている大きな犯罪。
拾ったレシートを使用して返金を求めるような行為は、嘘によってその店の店員を錯誤に陥らせて金品を騙し取る事になるので欺罔行為となる。
未遂でも処罰の対象になるので絶対にやってはいけない。

詐欺罪は刑法246条に定められている大きな犯罪。
拾ったレシートを使用して返金を求めるような行為は、嘘によってその店の店員を錯誤に陥らせて金品を騙し取る事になるので欺罔行為となる。
未遂でも処罰の対象になるので絶対にやってはいけない。

この詐欺手法は十数年前から報告されている犯罪です。
犯行の手順を前述しましたが、くれぐれも絶対に真似しないようにお願い致します。

普通の万引きと違って詐欺行為に当たりますので、単なる窃盗より非常に重い罪になります。

店側の防御策は、店舗に設置されているゴミ入れの頻繁な清掃などでレシートが簡単に拾われないような状況にする事と、不要な方には予めレシートを発行しないという対策も考えられるでしょう。

又、返品や返金に際しては人物を出来るだけ覚えておくという事も重要です。
同一人物が2度も3度も不自然な返品を申し出て来るような場合は要注意と言えます。

このような怪しい返品の申し出が実際に有っても、なかなか店側としてはその客に対して「この商品は本当に買われた物ですか?」等とは聞けないのも実情でしょう。

事前の防御策を念入りにするしか対策は無いようです。