離婚問題Q&A


浮気調査の結果、配偶者の浮気・不倫が明らかとなり離婚へ移行するケースも多々あります。

こちらでは、よくご相談頂く離婚に関する基礎知識のQ&Aをまとめておりますので参考としてご覧ください。

『協議離婚』、『調停離婚』、『審判離婚』、『裁判離婚』に関する疑問集。

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浮気調査の結果、配偶者の浮気・不倫が明らかとなり離婚へ移行するケースも多々あります。

こちらでは、よくご相談頂く離婚に関する基礎知識のQ&Aをまとめておりますので参考としてご覧ください。
『協議離婚』、『調停離婚』、『審判離婚』、『裁判離婚』に関する疑問集。
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協議離婚に関するQ&A ▽

離婚を決意し、相手方も離婚に同意しています。
慰謝料や養育費等の諸問題も解決済みです。
あとは離婚届を提出するだけなのですが、どちらかが浮気をしたというような決定的な離婚原因はありません。
単なる性格の不一致というか、単純に相手が嫌いになったので離婚を決意しました。
法的に認められるような離婚の原因が無いと離婚届は受理されませんか?
役所の方に離婚の原因を聞かれた場合は何と答えれば良いですか?

お互いが話し合って納得して離婚する場合は協議離婚と言いますが、夫婦共に合意の上で離婚する場合は特には法律で定められた特定の離婚原因は必要ありません。
離婚届を役所に提出し、受理されれば離婚成立となります。
(基本的に書類に不備さえなければ受理されます。)
「相手が浮気をした」といった法的に離婚の原因となるものが必要な場合は、あくまでも相手に慰謝料を請求するような場合や裁判を起こすような場合です。
離婚裁判では法定離婚原因が何か一つでもないと裁判を行えません。
又、離婚届を提出する際に役所の人間に「離婚原因は?」などと聞かれる事は絶対にありません。
原則として役所が個別にそのような事を聞く義務はありませんので、もし万が一聞かれても答える必要は一切ありません。



お互いに離婚の話しはほぼまとまり、あとは離婚届を提出するだけです。
しかし、子供がいるのですがどちらが親権を取るのかだけ決まっていません。
相手の事が嫌で一刻も早く離婚したいのですが、離婚届だけ早急に提出してしまってその後から親権を決めても良いですか?

子供の親権が決まっていないと離婚届は受理されません。
(子供が未成年の場合)
離婚届に親権者を記入する欄もあります。
子供の親権を決定させてから離婚届を提出して下さい。



離婚するにあたって諸問題はお互いの話し合いで解決しました。
取り決めした内容も書面に残し、あとは離婚届を提出するだけです。
離婚届に「証人」という欄があり記載するようになっていますが、この「証人」とは誰でも良いのですか?

たしかに誰でも良いと言えば誰でもかまわないのですが、原則としてはその夫婦が離婚する意思を間違いなく確認した人物という事になります。
親兄弟や身内に証人になってもらってももちろん構いません。
(成人の方に限る)
どうしても身内で証人が見つからない場合は会社の同僚や知人でも構いません。
その証人の方に直筆で記入、押印してもらうようになります。
又、「保証人」と「証人」を混同されてしまう方もいるようですが、 離婚届の「証人」は何らかの責任を負う「保証人」ではありません。
離婚の意思を確認していなく、いわゆる[偽装離婚]である事を知っていて証人になったという事であれば後々トラブルが起こる可能性もありますが、そのような事ではない正当な離婚の場合は証人になったからといって何らかの責任や義務は一切負いません。
ですので、比較的気軽に証人を頼んでも良いと思います。

※親兄弟や身内等が証人となる場合、当事者と同性の場合は押印する印鑑は別々のものでなければならない、といった細かい規定はありますので詳細は役所に問い合わせてみる事をお勧めします。



夫婦お互いの協議に決着がつき、あとは離婚届を提出するだけです。
離婚届はどこの役所へ提出すれば良いのですか?
又、第三者に提出を頼んだり郵便で送っても構わないのでしょうか?

基本的には夫婦の婚姻中の本籍地か現住所の役所へ提出するのが一般的です。
(現住所はあくまでも今現在住民登録してある場所という意味です。)
届け出る市区町村と本籍地が違う場合は戸籍謄本(全部事項証明)が必要になります。
もちろん第三者に提出を委任しても郵送でも結構ですが、万が一の不備やトラブル防止の為に本人が(当事者が)直接届け出る事をお勧めします。
考えにくい事ではありますが、郵送で送ったものの何らかの配達トラブルが起きて役所へ届かなかったという可能性もゼロではありませんし、又、第三者へ届出を委任したがその人物が役所へ向かう途中に交通事故で死亡した、といった事態が起こった場合は離婚が成立していない事になってしまいます。



お互いの話し合いで協議離婚が成立しそうです。
養育費等の金額も決着がつき、〔離婚協議書〕として書面も作成しました。
ですが、この〔離婚協議書〕の内容を〔公正証書〕にしないと法的な効力が 無いとの事ですが、夫婦で作成したこの書面のままでは後々トラブルや紛争が起こった場合は全く意味の無い書面になってしまうのですか?
〔離婚協議書〕として書面を作成しても後々養育費が払われなくなった、 という話しも良く聞きますが?

夫婦お互いで取り決めした〔離婚協議書〕は、もちろん作成すべきです。
口約束だけよりは書面にして当事者双方が所持保管するのが鉄則です。
相手がどんなに信用できる人物でも離婚が成立してしまえば赤の他人です。
口約束だけだと往々にして 「言った!」 VS 「言わない!」 の紛争になりがちです。
しかし、〔離婚協議書〕は離婚時に取り決めした事柄に同意した証ではあるものの、その記載された事柄を相手が守らなかったとしてもペナルティーを与える事はできません。
〔離婚協議書〕だけを武器にして相手へ罰則を科す程の効力は無いという事です。
「養育費をこの先10年に渡って支払う」と表記して同意したが、始めの1年しか払われなくなった・・、という事態が起こった場合、残り9年ぶんの養育費は調停・裁判等を起こさないと支払いを強制する事はできません。
離婚のその時に「10年払うと約束した」事ではあるが『あくまでもそれは個人間の約束ごと』として扱われるだけ、という事です。
もちろん〔離婚協議書〕は作成するべきものですが、後々そのような トラブルが発生した場合に強制力を持たせる書類はやはり〔公正証書〕と言われる書類です。
〔公正証書〕は法的に認められる強力な書類になります。
更にこの〔公正証書〕に「養育費債務の支払いが不履行となった場合は 直ちに強制執行に服する」といった『強制執行認諾約款』を加えておけば、強制執行の申し立てができるようになります。
(相手の給与等から強制的に養育費を支払わせる申し立てができるようになるという事ですが、この時点で無条件で強制的にすぐ取り立てができる訳ではありません。
公正証書を基に裁判所への申し立てから始める事になります。)
このような〔公正証書〕は公証役場で作成する事になり、作成にあたっては費用も発生しますが基本的にはお勧めする書類です。


※ちなみに、夫婦で話し合って取り決めした事柄を書面に作成する場合のタイトルには厳格な定めはありません。
必ずしも〔離婚協議書〕としなくても〔離婚に際しての同意書〕や〔念書〕として書き始めても構いません。
タイトルより記載される内容に重点が置かれます。



協議離婚とは単に夫婦お互いの話し合いで離婚を成立させる事ですが、 親や親戚等の身内にも相談したりするべきですか?
離婚となると叱られたり騒ぎになりそうなので離婚成立するまで内緒にしようと思っているのですが・・

このようなご相談も比較的多く頂く内容ですが、この点につきましてはそれぞれの家庭、身内の事情や離婚のケースにより 様々だと思います。
「こうした方が良い!」といった正解は無いと思いますが、我々が一つ提案するのは相手方に非があって離婚する場合は身内にも知らせて巻き込んだ方が良い場合もあるという事です。
過去の実例からも、旦那の浮気が原因で離婚に至ったのに他の身内に知らせないと、その夫婦は何が原因で離婚となったのか判りません。
旦那は、自分の身内へは嫁が悪くて離婚に至ったように話します。
本当は自分の浮気が原因で離婚になったのに、自身の身内へは嫁の悪口しか言わないという事です。
そうなると旦那側の身内は嫁を責めたり、酷い場合には旦那の身内の人間が嫁に対して「慰謝料を払え!」などと言って来た、という理不尽なケースも実際にあります。
もちろん配偶者以外の第三者がそのような請求をする権利はありませんが、理不尽な責めや不要な叱責を被らない為にも身内親戚一同に事実を知らせてしまうという方法も有効な場合もあるという事です。
どちらか一方が完全に悪くて離婚に至るような場合は、身内親戚一同に集まってもらって家族会議を開いて離婚の原因を全て暴露してしまうというのも一考です。
更にその場で離婚に際しての取り決めを行っておくと、集まった身内全員が証人になるとも言えます。
様々な離婚のケース、形態があると思いますので一概には言えませんがそのような事をお勧めする場合も多々あります。



離婚について夫婦両者で話し合い、慰謝料や養育費について取り決めした 事柄を〔同意書〕として書面にしました。
この書面に『収入印紙』を貼っておけば後々法的にも有効な書面になると聞いた事があるのですが本当でしょうか?

このようなご相談を頂いた事もありますが、どこかのネット上に書かれていたような誤った情報(ネット上の誰かの誤った意見)です。
夫婦両者だけで作成した書面はたとえ収入印紙を貼っても法的に通用するものにはなりませんのでご注意下さい。
あくまでも法的に有効な書面にするには〔公正証書〕として作成しなければ なりません。
更に〔公正証書〕は「強制執行認諾」といった誓約も加える事ができ、法的にも通用する強力な書類となります。
〔公正証書〕を作成する際は公証役場に相談の上で作成する事をお勧めします。



離婚を決意しました。
夫婦双方で話し合いを進め〔離婚協議書〕として書面を作成しようと思ったのですが、相手から「それは書くな!!、その項目は記載するな!!、それは○○と書いておけ!!」などと言われて書面の作成が進みません。
それでも書面は一応作成しておいた方が良いのでしょうか?
もしこの後に話しがこじれて裁判などになった場合、この書面の「○○の項目は怒鳴られて仕方なく書いたものなので無効にして下さい」といった説明は通用するのでしょうか?

そのように相手から脅しのように強制的に書くことを強要されたり、逆に書かないように強要されている場合は念のために書面は作成しない方が良いと思います。
そもそも離婚時に作成する〔協議書〕や〔誓約書〕などは両者が合意して作成するものです。
夫婦両者だけで作成したこれらの書面は法的には強い効力までは持たないものだとは言え、後々に裁判などになった際にその書面を出されると、そこに書かれている事柄が全く考慮されないとは言えません。
(そのような書面が全く無い場合よりは考慮されてしまう事もあるという事です。)
自分にとって納得していない、都合が悪い事が書かれていたりすると裁判などになった際に心象的にも不利になりかねないので、そのような場合は夫婦だけで書面を作成するのではなく調停を行った方が良いでしょう。
調停は調停委員と共に話し合いや同意を進めていくので、相手からの一方的な強要のような事が通用しなくなります。


調停離婚に関するQ&A ▽

離婚調停を申し立てたいと思っていますが、どこに申請すればよいのですか?
市区町村の役所でもよいのですか?

離婚調停の申し立て(申し込み)は市役所や役場ではありません。
家庭裁判所に申し立てを行う事になります。
原則としては相手方の管轄の家庭裁判所に申し立てをします。
諸事情により、夫婦お互いが合意して決めた特定の家庭裁判所に申し立てをする事もできます。
そのような場合の一例では、夫婦が既に別居状態であり、かなり離れた場所にそれぞれ住んでいるといったケースで中間地点あたりの家庭裁判所で調停を行ってくれないと出向くのが非常に困難である、といったような場合です。
そのような場合は特例として特定の家庭裁判所で調停を行う事もできますので詳しくは家庭裁判所へご相談ください。



離婚調停は本人が出席しないとならないのですか?
離婚を優位に進めたいので弁護士に依頼して行ってもらおうと考えているのですが・・
又、一般人の知人に調停の出席を委任してもよいのでしょうか?

原則としては “個人出頭義務” として当事者本人が出席(出頭)する事になります。
病気や怪我等で入院してしまい、調停の開かれる当日に出席できない事態となった場合は、その調停日前に〔期日変更申請書〕を提出しましょう。
調停日の延期(変更)が可能です。
弁護士に依頼して調停に出席してもらう事も可能ではありますが、調停は裁判ではありませんのでこの離婚調停の時点で弁護士に依頼する方は非常に稀です。
弁護士の法的見解が無いと解決が難しい、といった特殊なケースでなければ弁護士同伴で調停に出席する方は非常に少ないと思われます。
この場合でも基本的には当事者本人と弁護士が一緒に出席する事になり、完全に代理人として弁護士のみを出席させるといった場合でも原則としては第一回目の調停と離婚成立となる最終回の調停には当事者本人も出席しなければなりません。
又、弁護士ではない第三者の身内や知人等に調停の出席を委任する場合は家庭裁判所へ〔代理人許可申請書〕を提出し、更にそれが承認されなければ代理人として出席する事はできません。
しかしこの場合は簡単には認められないようで、特に親や兄弟といった身内以外の人間が代理人として認められた例は過去に存じません。



離婚調停を申し立てましたが相手の事を生理的に嫌いで顔を合わせたくありません。
調停の場だけは我慢するしかないでしょうか?

基本的には相手と顔を合わせなくとも大丈夫です。
通常どこの家庭裁判所でも申立人と相手方の控え室は別々で、交互に調停委員と個別に面談をしますので相手と会わなくて済みます。
調停の内容によってはお互いが面会して協議するような場合もあるようですが、念の為事前に「相手とは一切顔を合わせたくない」と申し出ておけば間違いないでしょう。
又、相手方の暴力や虐待等から避難していて自分自身は住所を知られないように暮らしている場合は、事前に必ず申し出ておいた方がベストです。
相手方へは自分の現住所を絶対知らせないで欲しい旨を直接裁判所へ申し出ておくべきです。



離婚する事は決まっていますが夫婦間での話し合いは全くできていない状態です。
慰謝料も養育費も親権の事も全く話し合っていません。
そのような状態でも調停を申し出てよいのでしょうか?

むしろそのような状態だからこそ調停の場で様々な事項を決定させるのがベストと言えます。
中には、相手が一方的に突然家から飛び出して行ってしまって別居のような状態になっているケースもあります。
その相手に対して「諸問題の解決の為に一度話し合いたい」と言っても全く聞く耳を持たず、話し合いにもならない場合もあるようですが、その為に離婚調停という制度があるとも言えます。



調停委員とはどのような人たちですか?
弁護士のように司法試験に受かった人たちで構成されていて、言われた通りにしないと罰則のような事もあるのですか?

調停委員や家事審判官のアドバイスを素直に聞き入れないとペナルティーを科せられるといった事は一切ありませんので心配無用です。
離婚調停とは、家庭裁判所が当事者夫婦の仲介役をして平和的にお互いが納得して離婚を成立させようとする場です。
調停は、家庭裁判所の家事審判官一名と一般人から選出された調停委員二名で構成されます。
(その家庭裁判所や調停の内容によって対応する人数は変わる場合もあります。)
ほとんどの場合、家事審判官は調停離婚成立となる最終回に調停調書を作成する為に出席するのが通例のようで、基本的には調停委員の方たちとの話し合いで調停は進んで行きます。
一般人から選出された人たちが調停委員になりますので、言ってみれば普通の民間人です。
地区の自治体から推薦を受けた人や元学校の先生、元医者、元警察官といった人たちが多いようです。
(弁護士で調停委員になっている人もいます。)
つまり、民間人が当事者の離婚問題についてアドバイスや和解案を提供するだけですので、その指示に必ず従わなければならないといった規定はありません。
調停が長期間に渡ってしまい、家庭裁判所の審判とでもならない限りは調停委員は命令を下すような権力は有していないのです。
正直なところ、調停委員の人たちは個人差が激しいと言えます。
本当に親身になって対応してくれる調停委員もいれば、プライドが高くて少しでも異論を唱えるといきなり叱責してくるような意味不明の調停委員も実際にいます。
今までその業界、その世界で上層部にいた人が調停委員となる場合が多いせいか、自分の頭に浮かんだ事が全て正しいと思い込んでいる人も多々います。
調停に挑んだ際、自分は譲って妥協できる範囲の事でも意地を張っていつまでも承諾しないのは決して得策ではありませんが、どうしても納得できない、どう考えても間違っているといった事柄に対しては必ず妥協しなければならない訳ではありません。
調停委員の方々からの意見や提案でも、この部分は譲れるがこの部分は譲れない、という自己主張はしっかり持った方が良いと言えます。



離婚調停が開始となりましたが、その当日に相手が出席しませんでした。
病気や怪我等の正当な理由では無いようで、単なるスッポカシのようです。
この相手に対してペナルティーのようなものはないのでしょうか?
又、この先の調停はどうなるのでしょうか?

原則として正当な理由が無く調停へ出席(出頭)しなかった場合は五万円以下の過料という行政罰が規定ではあります。
しかし、実際のところはこの過料を課せられた人はほとんどいないでしょう。
過料に処せられる前に家庭裁判所からの出頭勧告には従う人がほとんどであり、更には正当な理由として言い訳してしまうとそのまま通っている(正当な理由として認められてしまって罰を回避している)ケースが多くあるそうです。
その後も相手が出頭してこない場合は調停が全く開けません。
調停自体が開けない不成立を確定し、調停は終了となります。
調停が行われていませんので慰謝料や養育費等の取り決めも決定していない事になりますので、通常はそのまま審判や裁判へ移行するケースとなります。
調停が不成立で尚且つ審判も行われない(審判離婚も成立しない)場合に裁判へ移行できます。
裁判になると、裁判所がそれぞれの諸問題を解決する事になりますので慰謝料や養育費の金額等は、おおよその相場で決定される事が多いようです。
(もちろん正当な理由無く出席しなかった方は裁判の際は心象が悪くなりますが、だからといって裁判所はその出頭しなかった方を一方的に不利な決定は下しません。)



離婚調停の申し立て後、調停自体も何度か開かれており、まだ決着はついていませんでした。
しかし、そうこうしているうちに相手と話し合いをする機会があり、喧嘩していた部分も仲直りしてもう一度やり直そうという結論に至りました。
結局離婚はしない事にしたのですが、この場合は現在継続中の調停はどうすればよいでしょうか?

調停は申立人がいつでも取り下げる事ができます。
〔取下書〕を提出する事になりますので早急に当該の家庭裁判所へ出向く事をお勧めします。
結果的に離婚する事が無く、良い方向に進んだと言えるので遠慮なく取り下げて良いと思います。


審判離婚に関するQ&A ▽

相手から離婚の調停を申し出されました。
しかし調停は長引きそうで嫌です。
もう離婚でもいいのですが、面倒なので一気に審判してもらって離婚成立したいのですがいきなり審判はしてもらえないですか?

原則として家庭裁判所による審判離婚を申請するという場合は、双方が審判を求めていて更に家庭裁判所が許可した場合に限られるようです。
しかしこれは非常に稀なケースのようで、通常は審判による離婚を自ら申し出る人は滅多にいないようです。
家庭裁判所の許可も簡単には下りないそうです。
一方だけが早急に審判を行って欲しいといった場合では基本的に認められず、まして、面倒なので相手の意見も聞かずに直ぐ審判して離婚成立させてくれ、といった不純な動機ではまず認められないでしょう。

※ちなみに、審判によって離婚が成立するのは全体の0,1%以下と言われています。



先日、家庭裁判所の審判によって離婚が成立しました。
しかし、どうしても納得がいかない部分があり、この決定された内容のままでは妥協したくありません。
この審判を覆す方法はありませんか?

家庭裁判所から離婚の審判を下されても2週間以内に異議申し立てをすれば無効になります。
2週間を越えると裁判の確定判決と同様の効力を持つものとなり、原則として異議を申し出ることはできません。
逆に言うと、審判が決定したとしても相手方から2週間以内に異議を申し立てられると完全に無効となってしまうとも言えます。


裁判離婚に関するQ&A ▽

相手との離婚に関して様々な紛争等もあり、裁判に発展してしまいました。
そもそも離婚になった原因は相手の浮気です。
不貞行為を決定付けるような証拠写真のような物は持っていませんが、浮気していた事に間違いありません。
裁判所に訴えれば浮気の証拠も調べてくれて、それを元に裁判を行ってくれるのでしょうか?

裁判所では証拠を調べたり取得するような事は一切行いません。
あくまでも証拠に基づいて判決や命令を下すだけです。
つまり、相手方が間違いなく浮気していたというケースの場合、確実に証拠となるものは当事者本人で用意しなければならないという事です。
通常は探偵や調査機関により確実な証拠を取得するのが一般的ですが、当事者本人が取得した証拠でも結構です。
しかし、その証拠がどれだけ確実な物か?、裁判で通用する証拠であるか?、という部分が最も難しいところではあります。
一般の方が探偵まがいの浮気調査を行ってみて、その取得した証拠が裁判では通用しなかったという良くある一例では↓
「探偵に依頼するのは料金が掛かるので自分で尾行してみた」→「その結果、運良く配偶者がラブホテルから出て来る確実なシーンを写真におさめる事ができた」→「その写真を裁判で提出したが撮影した場所が他人の所有地に入場して撮影したものであった為、不法侵入の疑いがあると指摘される」→「結果、違法な手段により取得した写真なので証拠として認められなかった」、
といったケースもあります。
この他にも、自分では確実な証拠だと思っていてもいざ裁判では法の壁によって全く通用しなかったという事も多々あります。
やはり確実な証拠取得は探偵や調査機関等のプロに依頼した方が無難だと言えます。



離婚問題が裁判に発展しました。
裁判は一回で決着がつくのでしょうか?
裁判の判決内容に不服がある場合は『控訴』のような事はできるのでしょうか?

もちろん離婚の裁判でも一審で不服とあらば二審、三審と進んで行く事もあります。
しかし裁判は時間と費用がかなり掛かります。
一審で決着がついても通常は半年以上の長い期間が掛かり、三審まで行くと数年を要する案件が普通にあります。
裁判となったらできるだけ一審で決着がつくよう、ある程度は妥協するのも実質的に良い結果となる場合も考えられます。



離婚裁判を申し立てられました。
でも弁護士に依頼する費用がありません。
必ず弁護士に依頼して裁判を行わなければならないのでしょうか?
自分独りで裁判を行う事はできませんか?

離婚裁判を自分独りで戦う事は理論上は可能です。
しかし、現実的には不可能と言ってもよいでしょう。
必ず弁護士を立てなければならないといった規定は無いものの、訴訟に必要な書類の作成から数々の手続き、実際の裁判においても素人が簡単に行えるものではありません。
実際の法廷での裁判の様子からも、「弁護士でない人間が法廷で争うのはスゴイ!」という感覚や雰囲気ではなく、その逆に甘く見られるのは確実です。
費用は掛かりますがプロの弁護士へ依頼するのが無難だと言えます。

※ちなみに、弁護士に依頼する費用が無いという場合は「法律扶助制度」が利用可能な場合があります。
憲法で保障されている “裁判を受ける権利” により、費用を無利子で立て替えてくれる制度です。
(返済は分割月払いになります。)



離婚問題で裁判となりました。
その裁判の結果、こちら側の言い分は通らずに敗訴のような感じで終了しました。
『裁判で負けた』という事になりましたのでこちらは前科者になるのでしょうか?

そのような心配は全く御無用です。
実はこのようなご相談が意外と多く、勘違いされている方が多いようなのですが離婚裁判はあくまでも民事の裁判ですので前歴や前科とは一切関係ありません。
少しでも法に携わっている方にすると笑い話のような感じかもしれませんが、『裁判に負ける』という言葉のニュアンスからそのように誤解している方が実は結構いらっしゃいます。
前科者とはあくまでも刑事事件で裁判になり、有罪判決を受けた者という意味ですので離婚の裁判でどのような判決が出ても前科者、犯罪者にはなりませんのでご安心下さい。

※DVの暴力や虐待といった暴行、傷害等がある場合は刑事事件に抵触する場合もあり、刑事裁判となる場合はあります。


その他、離婚に関するQ&A ▽

配偶者から突然離婚を言い渡されました。
不審に思って調べてみると浮気をしているようです。
もちろん問い詰めましたが浮気相手を教えてくれません。
浮気相手へも慰謝料を請求したいのですがどうすればよいでしょうか?

まず、その配偶者が本当に浮気をしている事が前提で、第一歩は “確実な証拠” を取得する事から始まります。
その次に浮気相手を突き止める事になりますが、当の配偶者が頑として白状しなければやはり探偵や調査機関にて浮気相手を調べるしかないと思います。
その結果、浮気相手の住所や氏名といった基本的な素性が判明した場合、損害賠償請求の〔内容証明郵便〕を送るという方法が一般的です。
〔内容証明郵便〕とは普通の手紙とは違い、記載された内容を公的に証明する郵便の事です。
いつ誰が誰に送ったものか?、そしてその書かれている事柄はどのような内容か?、といったものを郵便局が証明して保管してくれる特殊な郵便です。
(注: 正確には、「その内容証明の書面の送付自体を郵便局で証明」しますが、「記載された内容が真実であるかどうかの保証」までは郵便局が有する訳ではありません。)
この〔内容証明郵便〕本文に「浮気相手であるあなたに慰謝料を請求します。」といった内容を記載して送ります。
それから浮気相手が慰謝料の話し合いに応じるか?、どのような対応に出てくるのか?、出方をみるようになってきます。
一般的にはこのような手法が執られますが、一つ注意しなければならないのはその相手が本当に浮気や不貞行為を行っている事が確実に判明してから〔内容証明郵便〕を送付すべきです。
単にその2人が会っているだけ、単にその2人が食事をしている写真だけ、といった証拠しか無い時点でむやみに〔内容証明郵便〕で慰謝料等を請求すると、逆に『名誉棄損』や『強要』等として訴えられ兼ねません。
又、慰謝料の金額も記載して送付するような場合では、あまり現実的に有り得ない高額な金額を記載する事もよくありません。
公的に証明される正式な郵便になりますので、真実に基づいた正当な内容のみを文章にしましょう。
ちなみに〔内容証明郵便〕の書き方には一定の基準は有るものの、一般の方でも作成する事ができます。
もし法的内容がたくさん盛り込まれる事案であったり、キチンとした形容で作成したい場合は行政書士等でも作成してもらえますので問い合わせて頂く事をお勧めします。



配偶者から離婚を切り出されました。
しかし、こちらは離婚事由になるような悪い事は一切していません。
それどころか離婚を切り出した相手の方が浮気していたのです。
浮気をしていながら一方的に離婚してくれと言うわけです。
こちらは離婚したくありません。
相手は「離婚に同意しないと裁判に発展して大ごとになるぞ」といった脅しのような事も言ってきました。
やはり相手が離婚したいという意思が強ければ、こちらが悪くなくても離婚せざるを得ないのでしょうか?

基本的には、明らかに離婚事由となるような悪い行為をした方からの一方的な離婚の請求は認められません。
責任のある方、つまり有責配偶者からの離婚の申し出は原則としてできない事になっています。
(何年も夫婦生活を営んでおらず(別居)、すでに婚姻生活は破綻していた、といった状況が前提で更に未成年の子供がいない、及び離婚される側がその後も生活に支障をきたさない、といった場合では “破綻主義” として有責配偶者からの離婚請求を認める判例も出てきています。)
相手からの脅しや強要のような事がある場合は調停を行った方が良く、その調停の場でこちらが真実を話せば調停委員も理不尽な離婚請求である事が確認できるでしょう。
そして自分は離婚したくない旨を率直に主張すれば良いのです。
逆にこちらの言い分が通りやすく、好都合になる事も考えられます。
離婚事由となるような悪い事はしていない側が絶対に離婚したくないという事であれば、離婚の成立は非常に困難です。
離婚調停になっても、悪い事をした相手を許してあげて婚姻関係を継続したいというあなたの主張に分がある事は言うまでもありません。

※こちらは離婚したくないが相手が離婚を急いでいるような場合、その相手が勝手に離婚届けに記入押印して無断で役所に提出してしまうケースが実は非常に多くあります。
もちろんこれは立派な犯罪行為なのですが(有印私文書偽造及び偽造有印私文書行使)、実際に逮捕までされたケースは無いのも実情です。
もし相手が勝手に離婚届けを提出してしまいそうな場合は、事前に『離婚の不受理届け』というものを役所で手続きしておく事をお勧めします。
『不受理届け』は文字通り、提出された書類を役所は受理しないようにする手続きですので、何者かが勝手に書類を提出しても処理されなくなるので安心です。



離婚する予定です。
慰謝料や財産分与等は話し合いがまとまり、夫婦双方で合意に達しました。
あと問題なのが〔年金分割〕だけですが、これは社会保険庁(年金事務所)へ届出をすれば夫の年金から半分もらえるのでしょうか?
私は妻側ですが、婚姻期間中は夫の扶養になっており第3号被保険者でした。

〔年金分割〕については言葉だけが独り歩きしてしまい、単純に届出さえ行えば「夫の年金から半分もらえる」と勘違いしている方が多く見受けられます。
まず〔年金分割〕には2種類(2段階)あります。
1つは、2007年(平成19年)4月1日施行の『合意分割(離婚分割)』と言われるものです。
これは単純に言ってしまうと、婚姻期間中に夫が納めていた厚生年金を最大で50%まで妻が請求できるというものです。
(対象となるのは婚姻期間中の夫婦の厚生年金標準報酬額から計算されます。)
『合意分割』の名の通り、双方の『合意』によって何%まで分割されるのかが決まります。
つまり、夫が「50%までは分割したくない!」と言えば合意に達しない事になってしまいます。
まずは夫婦双方で何%まで分割するのかを話し合い、両者が納得する按分割合を決定しなくてはなりません。
実際の届出では双方が合意した割合を証明する書類が必要になります。
この証明する書類というのは原則として公正証書等の正式な書類が必要になります。
その公正証書も社会保険庁(年金事務所)へ提出して初めて認められる事になります。
(近年では夫婦双方で社会保険庁(年金事務所)に出向いて合意した書類を作成すれば良い制度とはなっているようですが、それでも基本的には公正証書や公証役場での私署証書が無いとなかなか認められないようです。)
この事からも、なかなか双方の合意に達するのは難しいケースが多く、最大の50%で合意して離婚するケースは少ないようです。
どうしても夫婦双方での話し合いで決着がつかず合意に至らない場合は、家庭裁判所へ申し立てて按分割合を決定してもらう事も可能です。
この場合は家庭裁判所の調停にて割合が確定されます。
(調停でも按分割合が決定に至らない場合は、家事審判人事訴訟で決定させる事も可能です。)
ちなみに、『合意分割』は原則として離婚成立日から2年以内に届出請求しないと時効となってしまいます。
手続き自体は面倒かもしれませんが離婚時にキチンと届出を済ませておけば、離婚後に分割された年金を受け取っていて他の人と再婚した場合でも、この分割された年金は生涯受給できます。


もう1つは、2008年(平成20年)4月1日施行の『3号分割(自動分割)』と言われるものですが、これは平成20年4月1日以後の夫の厚生年金を50%(固定)分割してもらえるというものです。
夫婦の協議も調停なども必要なく、一律50%固定で自動的に分割されます。
(対象となるのは平成20年4月1日以後の厚生年金標準報酬額から計算されます。)
もらう側の妻は平成20年4月1日以後に国民年金の第3号被保険者期間が有る事、及び、国民年金の受給資格者とならないと分割してもらえないという前提があります。
提出書類も婚姻期間が明らかになるような書類(戸籍謄本や夫婦双方の戸籍抄本、戸籍の全部事項証明書等)を提出すれば良いので、役所で手に入る書類のみで届出が行えます。
比較的手軽に夫の年金を分割請求できる『3号分割』の制度ですが、あくまでも対象となるのは平成20年4月1日~離婚成立までの婚姻期間に納付された厚生年金が対象ですので、実際には平成20年4月1日以後の婚姻期間が長い人でないと思った程もらえるという事にはならないかもしれません。
(平成20年4月1日より前の厚生年金を分割するには夫婦双方で協議によって按分割合を決める事になります。)
ちなみに、『3号分割』の請求届出の期限はありません。

※このように〔年金分割〕は複雑な仕組みになっていますので、単に夫の年金の半分がもらえるという訳ではありません。
詳しくは社会保険庁(年金事務所)のホームページも参照下さい。
※上記の年金分割制度については妻側をメインに記載しましたが、妻側の方が年収が多かったり、収めている年金額が多い場合は[夫]と[妻]の表記は逆になる場合もあります。
※これら “年金分割制度” は、その名の通り “年金” ですので分割された年金を受け取れるのは受給年齢になってからとなります。



離婚を決意していますが子供の養育費請求について相場が判りません。
相場の一覧表のようなものはありませんか?

養育費請求の相場一覧表があります。
現在では裁判所が作成した表や弁護士が作成した表も多数ありますので検索して頂くと閲覧できます。
ちなみに家庭裁判所が作成した養育費の算定表は厚生労働省のホームページ内にもあります。
特にこの算定表は東京と大阪の家庭裁判所が作成したものでテレビ番組等でも紹介されており、調停や裁判時の基準にもなっているそうです。



配偶者が3年以上に渡って生死不明(行方が不明で生死も不明)の場合は離婚事由となり、裁判所へ届け出れば離婚成立となるようですが、必ず3年以上経過しないと離婚は認められないのでしょうか?
突然家を飛び出して行ってしまい、完全に連絡がつかない状態が1年以上になります。
3年待たなくとも離婚を認めてもらう方法は無いでしょうか?
相手の所在が不明なので話し合いもできず調停もできなくて困っています。

確かに3年以上生死不明の場合は法定離婚原因となり、離婚が認められる可能性は高くなりますが、この場合でも単に裁判所へ届出を提出しただけで認められる訳ではありません。
通常の離婚裁判の場合は、調停を経てから更に家庭裁判所の審判も成立しないという場合に限り裁判へ移行できますが、上記のような理由の場合は例外としていきなり裁判所へ訴える事ができます。
(家事審判法により定められた事由)
生死不明から3年経過していない場合でもそのような訴えは可能ではありますが、しかし、なかなか認めてもらえないのも現実のようです。
方法としては、その生死不明の相手が最後に確認されていた住所地の裁判所へ離婚申し立ての訴状を提出する事から始まりますが、その前にいろいろと実施しておかなければならない事柄がたくさんあります。
まずは警察への捜索願が提出されている事、実家や親戚や知人、知る限りの過去の職場等への確認と、共にその供述内容を記した物や陳情書といった『可能な限り行方を調べた』という証拠が必要になります。
住民票や戸籍に変化が無いか等の書類上の確認も必須です。
この探した結果、行方も生死も不明であるという事を附表として提出しなければなりません。
公示送達の申し立てを行うようになるのが一般的で、これが認められると裁判所側も様々な手続きを執る事になります。
可能な限り訴状を送付する事もあり、この訴状についての公示を行います。
裁判所が公示してから2週間経過するとその訴状は送達されたとみなされ、相手は訴状を受け取ったと同じ意味として扱われます。
公示送達が認められて完了したという事です。
そこまでを裁判所が認めて初めて裁判が開かれます。
もちろんこの裁判は相手の出廷は無く進められます。
その裁判によって長期間配偶者が行方も生死も不明である、と認められれば離婚成立の判決が下るでしょう。
このような公示送達の規定は相手側の出廷無くして一方的に裁判が進められるものである為、簡単には認められません。

※このような場合では、あくまでも相手の行方も生死も不明の場合に限られます。
本人(自分)には全く連絡が無いが調査してみると知人には電話が入っている、といった場合は最低でも生存のみは確認できますので、生死不明としての裁判所への訴状は提出する事はできなくなります。



すでに離婚しています。
離婚した時は調停等を行わず、双方で離婚届だけ提出して離婚となりました。
ですがその当時は相手に対する怒りや感情が先走ってしまい、細かい決め事をせずに勢いで離婚届を提出してしまいました。
良く考えてみると財産があったのですが、今から相手に財産分与を請求できますか?

確かに離婚時に双方で協議したり調停を行って財産分与を決めておけば良かったですが、離婚後2年以内であれば財産分与請求の調停を申し立てる事が可能です。
家庭裁判所へ〔財産分与請求調停〕として申し立てます。
あくまでも請求できるのは夫婦が婚姻中に築いた貯金や財産の範囲内です。
しかし、離婚が成立してしまってから月日が経ってしまうとどこまでが夫婦共同で蓄えた共有財産なのか?、そしてその財産は今どこにあるのか?、の確認が難しくなってしまいます。
「これは婚姻中に取得した物だ!」VS「これは離婚後に取得した物だ!」の争いになるケースは多々あります。
ちなみに、財産分与の対象となるものは↓
■現金、貯金、
■証券、投資信託、
■年金、積立年金、退職金、
■不動産(土地、建物)、
■動産(最低限人間の生活上必要な物以外の家電や家財品、高価な娯楽品、車等)、
■生命保険(積み立て型)の満期保険金、
■個人で経営している会社、企業等の資産、
などがあります。
注意しなければならないのは、共有の借金や負債も同時に負う事になるという事です。
(日常家事債務の範囲内の借金や債務)
又、どちらか一方が相続した財産や贈与された財産は夫婦共同の財産ではなく、譲り受けた個人の固有財産となりますので財産分与の対象とはなりません。

※離婚成立後の財産分与請求では、時として相手の財産隠しが行われる場合も懸念されますので注意が必要です。



離婚は調停にて既に成立しています。
養育費等の金額も決定していましたが、その後この養育費が支払われません。
相手から強制的に養育費を振り込ませるにはどうすればよいですか?
調停調書にはキチンと養育費支払いについても明記されています。

まず公正証書や調停調書といった正式な書類があり、その中に強制執行認諾約款が盛り込まれていれば強制執行を申し立てる事が可能です。
そのような書類を総称して〔債務名義書類〕と言い、申し立て時に提出します。
(基本的に、そのような債務名義がないと強制執行は申し立てる事はできません。)
申し立ては裁判所へ行う事になりますが、ここで非常に大きな問題になるのは「相手のどこから強制的にお金を取るか?」という事です。
相手の預金等から強制執行するのであればその相手の銀行名や口座番号を、相手の月々の給料から強制執行するのであればその相手の勤務先会社を把握しておかなければなりません。
(預金から強制執行する場合はその銀行の所在地の管轄裁判所へ、月々の給料から強制執行する場合はその会社の所在地の管轄裁判所へ申し立てる事になります。)
もし、どうしても申立人の方で相手の財産等の所在が掴めない場合は『財産開示請求』という手続きがあります。
(ちなみに、以前は公正証書の場合は財産開示請求は行えなかったのですが、2020年の法改正で公正証書でも財産開示の手続きが行えるようになりました。)
この財産開示手続きは文字通り「相手の所持している財産を開示させる」というものですが、しかし、相手がこの開示の命令に素直に応じず、自身の財産について虚偽の回答をされる事も想定されます。
現在ではそのような虚偽の回答を行うと刑事罰が適用されるよう法改正が成されましたが、それでも警察などが家宅捜索を行うような強制的な調べまでできる訳ではないので抜け道はあります。
離婚が成立して赤の他人になってしまった相手が秘密裏に隠し持っている(タンス預金のような)財産まで把握するのは非常に困難かとは思いますが、せめて勤務先会社(給料)からの強制執行はできるくらいの情報は把握しておいた方が良いでしょう。
ちなみに、相手側から金銭を回収できる対象のものは、
■会社員等であれば給料と賞与から、
■自営業者であればその売り上げから、
■動産(最低限人間の生活上必要な物以外の家電や家財品、高価な娯楽品、自動車等からの一部)、
■不動産(土地、建物)から、
等がありますが、これらも同様に名義や登記内容などは申立人の方で確実に把握しておくに越しません。
結論を言えば、〔債務名義〕があれば相手の財産から強制執行を行う事は可能である→もしその相手の財産の所在が不明な場合は『財産開示』という手続きにて財産の所在を明らかにする事ができる→しかし財産開示では法的にきちんと登録されているもの(不動産の登記など)は確認できるが物理的に隠し持たれているもの(タンス預金など)までは確認できない、という事になります。

※ちなみに、2004年に民事執行法が改正され、相手側が支払うべき義務を怠った場合の強制執行は、一度申し立てを行えばそれ以降に同様の事が発生しても継続して強制執行を実施する事が可能となりました。
相手が債務の支払いを滞った時にその都度申し立てを行わなくてもよくなった訳です。
又、相手が会社員等で給料から差し押さえする場合は、その金額も最大50%まで強制執行できるようになりました。



既に離婚しています。
現在は未成年の子供をこちらが引き取り、親権者として育てています。
別れた元夫からは毎月養育費が振り込まれていたのですが、先日その元夫が事故で死亡してしまいました。
この先の生活が非常に不安です。
養育費は元夫の親(元舅や姑)など、他の誰かに請求する事はできるのでしょうか?
元夫が死亡してしまった以上、この先の養育費は諦めるしかないのでしょうか?

やはり養育費を支払っていた元夫が死亡してしまった以上、他の誰かに請求するような事はできません。
養育費という部分では致し方ないですが、〔遺族年金〕を受け取れる可能性はあります。
しかし、これは可能性は有りますが基準が厳しいのも事実です。
まず元妻は離婚により元夫の配偶者では既にないので〔遺族年金〕を請求する権利はありません。
しかしその子供は、親が離婚したとしても亡くなった元夫の子供である事には変わりありませんので〔遺族年金〕を受給できる可能性があります。
その子供が、
■18歳未満、又は20歳未満で障害のある子供である、
(正確には満18歳に達した年度末の3月31日までにある子供、又は20歳未満で主に1級及び2級の障害等級にある子供)
■その元夫が死亡する時まで養育費が継続して支払われていて、その養育費で生計が建てられていた事の証拠がある場合、
といった基準を満たしている場合は可能ではありますが、その他にも細かい基準が定められていますので、詳しくは社会保険事務所(年金事務所)や社会保険労務士へご相談頂く事をお勧め致します。
ちなみにこの場合では〔遺族基礎年金〕は対象外で〔遺族厚生年金〕が対象となります。