離婚の豆知識

ご相談やご依頼の中で、離婚についてのお話や打ち合わせをさせて頂くケースも多々あります。
こちらの章は離婚の流れ、豆知識をまとめたものですので参考としてご覧ください。

ちなみに、離婚には大きく分けて
『協議離婚』、『調停離婚』、『審判離婚』、『裁判離婚』の四つがあり、日本国内で離婚するにはこのいずれかによって離婚が成立する事になります。

ご相談やご依頼の中で、離婚についてのお話や打ち合わせをさせて頂くケースも多々あります。

こちらの章は、離婚の豆知識まとめですので参考としてご覧ください。

ちなみに、離婚には大きく分けて
『協議離婚』、『調停離婚』、『審判離婚』、『裁判離婚』の四つがあり、日本国内で離婚するにはこのいずれかによって離婚が成立する事になります。

協議離婚 ▽

協議離婚と聞くと難しい感じがしますが、これは単に夫婦双方の話し合いで離婚に合意し、離婚届けを提出して離婚成立となる形式です。
慰謝料や財産分与、子供の親権や養育費といった様々な問題も双方の話し合いで決着がつくものです。

役所へ離婚届を提出して受理されれば離婚成立ですから、裁判所等も一切関与せず何よりも簡潔でスピーディーですが、その後に養育費等の支払いがあるような場合は注意が必要な面もあります。

この双方の話し合い時には慰謝料や養育費等の諸問題に関して取り決めを行って書面に残したりするのが普通ですが、これらの書面はあくまでも個人間の約束事を記した書面であり、法的に何ら強制力を有するものではない、という事を承知しておかなければなりません。

夫婦双方の離婚時の約束事は〔離婚協議書〕や〔念書〕等として書面を作成しておくのが一般的ですが、これらの書面の必須項目では↓
■書面のタイトルは〔離婚協議書〕等で結構です。

■日付と両者のフルネームは必ず記載し、捺印もしておきましょう。

■財産分与がある場合は分与する金額と支払い期日、支払いの方法も記載します。
(銀行振り込み等で支払うといった場合は振り込みの銀行、口座まで記載します。土地や不動産の分与がある場合は登記と納税の確認もお勧めします。「譲渡所得税」や「不動産取得税」等が掛かる場合があります。)

■借金やローンがある場合は離婚成立後どちらがどのように返済して行くのか?、記載しておきましょう。

■慰謝料がある場合は金額と支払い期日、支払いの方法も記載します。
(こちらも銀行振り込み等の場合は銀行、口座まで記載します。又、あくまでも法的機関に提出するような書面ではなく、夫婦双方で取り決めた事柄を記す書面ですので何を書いても構わないという事になります。従って、どのような原因で慰謝料発生となったのか?、確認として文言で残しておいても構わないでしょう。)

■未成年の子供がいる場合は親権についても記載します。
(細かく言えば、親権とは別に子供の監護権についても記載しておくのがベスト。実際に成年するまで育てる義務は誰にあるのか?、といった事を記載します。)

■離婚後の子供の面接についての記載もお忘れなく。
いつ面接するのか?、回数、面談方法、面談時の制約事項も記載します。

■養育費については必ず記載します。
1ヶ月いくら支払うのか?、毎月何日までに支払うのか?、そして何年まで支払うのか?、これらは必須項目です。
(こちらも銀行振り込み等の場合は銀行、口座まで記載しておきます。)

■これらの事柄を書面にしたら必ず2通作成してお互いが所持するようにします。
(念の為に3通作成して、もう1通は身内の信頼できる人間に証人として保管してもらうといった方もいるようです。)

↑以上の項目は夫婦双方のみで書面を作成する場合に必ず記載しておく事をお勧めします。
中には、あくまでも個人間の約束には過ぎませんが、これらの事柄が守れなかった場合の措置やペナルティーを『強制執行認諾約款』として記載しておく方もいるようです。
(個人間で作成した離婚協議書等に強制執行認諾の文言を記載したとしても、これだけで強制的に何らかのアクションを起こす事はできませんが。)

離婚の際のお互いで取り決めした内容を「協議書」として書面にしておくのはもちろん基本。
調停や裁判といった法の分野に踏み込まずに、そのような書面を強力なものにするには「公正証書」として作成するのがベストだが、あくまでも「公正証書」は両者の合意があって作成できるものです。

離婚の際のお互いで取り決めした内容を「協議書」として書面にしておくのはもちろん基本。
調停や裁判といった法の分野に踏み込まずに、そのような書面を強力なものにするには「公正証書」として作成するのがベストだが、あくまでも「公正証書」は両者の合意があって作成できるものです。

再度ご注意頂きたいのは、このような夫婦双方で作成した書面は法的に何ら効力は有していない、という事です。

これらの約束事を法的に通用する書面にするには〔公正証書〕として作成しないと法的に認められた誓約にはなりません。
この〔公正証書〕は法的にも強力な書類となり、〔公正証書〕の中に《強制執行認諾》の約款を加えておくと更に屈強な書類になります。

《強制執行認諾約款》は文字通り、「支払うと約束したものが支払われなくなった場合には強制的に徴取されても文句は言えません。強制的に徴取される事に承諾しました。」という事の証明になりますので、《債務名義》ができた事になります。
(債務名義とは、請求権の存在・その範囲・債権者・債務者などを明確に表したものを総称して呼びますが、「個人が個人に対して正当に強制的に取り立てを行う事が公に認められる」という意味合いのものです。
債務名義は、裁判の判決と同等の効力を持つと言って過言ではない強力な書類です。)

これによって、後々「相手が養育費を払わなくなった・・」といった事態が起こっても相手の財産や給与等から強制執行する為の申し立てが可能になってきます。
(公正証書に強制執行認諾約款が含まれていても、その時点で直ぐに相手の財産等から強制的に徴取できるわけではありません。
この債務名義を基に裁判所に申し立てを行い、裁判所から第三債務者(実際に差し押さえる先)を経て、その後に当人が取り立て可能になります。)

この〔公正証書〕は、一般的には公証役場にて作成する事となります。
作成には数万円~の費用は掛かりますが、基本的には作成をお勧めする書類です。

「養育費は○○年まで、毎月○○円払う」と夫婦間だけで取り決めを行って書面を作成しても、いざ離婚が成立してしまうと数ヶ月後~数年後には「いろいろと理由を付けて払われなくなってしまった・・」といったケースが非常に多く聞かれます。
そのような事態になった場合をも勘案すると、このような “法的に通用する書類” は多少費用が掛かったとしても作成必須であると言えます。

尚、〔公正証書〕の作成となると記載できる事柄や内容にはある程度の制限があります。
法的に正式に認められる書類になりますので、何を書いてもよい訳ではありません。
公証役場へ相談の上で〔公正証書〕を作成される事をお勧めします。

又、離婚時に財産分与がある場合では相手に財産隠しをされないよう、事前にご自身で財産の詳細を確認しておく事もお勧めします。
銀行等の預金額からその口座、証券、貯蓄型の生命保険や価値のある物品、不動産等、分与するという約束を交わしても実際の引渡しの前に密かに隠されてしまうと、それから調査するのは困難になる場合も多々あります。
いざ引渡しの時になると「使ってしまったから無い・・」などといった理由で分与されるはずの財産が突然無くなり、引渡し不能だと言われるようなパターンです。

その時になってしまってから「必ず有ったはずの財産が突然無くなるというのは財産隠しだ!」と訴えても “無い所からは取れない” という事になってしまいます。

そのような不正な行為をさせない為に前もって財産の仮差し押さえもできる場合がありますので、財産をお持ちの方は考慮する必要があると言えます。


※〔公正証書〕は、それ自体は裁判所は関与しないものの、「強制執行認諾約款付き公正証書」であれば相手の財産の差し押さえまで手続き(申し立て)する事が可能になってきます。

※この【協議離婚】が日本では最も多い離婚の形式であり、離婚する夫婦の実に80%以上はこの協議離婚によって夫婦関係が終結していると言われます。
つまり、ほとんどの場合は調停や裁判等を行わずに比較的スムーズに離婚成立しているという事です。


その他 >>>「離婚問題 Q&A」ページはこちら


調停離婚 ▽

夫婦双方の話し合いで離婚に関しての諸問題に決着がつかない場合は、第三者に関与してもらい解決の方向を目指します。
その第一歩がこの調停離婚です。

夫婦双方での協議離婚が成立しない場合はすぐに裁判を行う事ができると勘違いしている方が多いですが、いきなり裁判を行う事はできません。
原則としてはまず調停を行わないと裁判まで移行できません。
【調停】と【裁判】は全く別物だという事をご確認下さい。

この調停離婚は家庭裁判所へ調停の申し立てを行い、調停委員と共に話し合いをしてお互いが納得する方法を導き出します。

この調停のメリットは、費用が比較的安くて済むという点です。
家庭裁判所へ収める手数料は初回合計でも3,000円前後で調停を行う事ができます。

又、調停離婚の安心なところは、調停委員と共に話しを進めて行くので相手からの “脅し” のような強行的な請求が通用しなくなります。
一方的な請求や条件強要があっても、やむを得ず承諾してしまうといった事を防げます。

更に言えば、この調停にて離婚が成立すると最終的には〔調停調書〕(呼び方が異なる場合があります)といった離婚時の取り決め(約束)が正式な書類として作成されますので、法的に通用する誓約書が自動的にできる事になります。

〔調停調書〕は裁判の判決書と同等と言っても過言ではない強い効力を持つ書類ですので、その後に個人的に費用を掛けて〔公正証書〕等を作成する必要もありません。

調停では慰謝料や養育費等の取り決めも行いますので、事前に請求する金額の相場を確認しておく事も大切です。
相手方の年収が300万円なのに1億円の慰謝料を請求する、といったあまり突拍子も無い金額を安易に請求すると調停委員からの心象が悪くなる事も懸念されますので、あくまでも現実的に真面目に申請しましょう。

調停に出席する際は離婚の原因となる証拠等を持参する事を忘れてはいけません。
相手方の不貞行為が原因で離婚を進める場合はその証拠、つまり探偵や調査会社による報告書などは立派な証拠となりますので必ず持参する事をお勧めします。

又、相手方から暴力を受けて調停を申し込むような場合は、その時の治療等の医師の診断書も提出する事ができますので、そのような事実がある場合は忘れずに準備しておきましょう。

やはり一番問題になるのは養育費。
相手は支払い能力があるにもかかわらず支払おうとしない、又は減額要求をしてくるなどといった場合は簡単に妥協せずにきちんと請求しましょう。
調停委員は中立な立場ではありますが、調停が長引いてくると同意するように説得される場合もあります。
しかし、どうしても同意できない部分は必ずしも妥協して同意する必要はありません。

離婚後の年金分割についても調停時にアドバイスを受けてもらえる場合があります。
(裁判所や調停委員によって異なりますが。)
年金分割請求のある場合は社会保険事務所(年金事務所)から資料をもらい、持参してみても良いかもしれません。

一般的には調停の申立書が受理されてから1ヶ月後程度で第一回目の調停が開かれます。
(その前に期日が記された呼び出し状は夫婦双方に届きます。)

原則としてはその夫婦本人が家庭裁判所へ出向く事になりますが、この時点で弁護士等に依頼をして同伴してもらう事も可能です。
ですが、よほど複雑な問題を有していて弁護士同伴でないと解決が難しい、といった特殊なケースでなければ調停に弁護士を依頼するケースは稀です。
基本的には当事者本人のみで調停を行っており、「個人出頭義務」の観点からも本人から話を聞く事が原則となっています。

やはり一番問題になるのは養育費。
相手は支払い能力があるにもかかわらず支払おうとしない、又は減額要求をしてくるなどといった場合は簡単に妥協せずにきちんと請求しましょう。
調停委員は中立な立場ではありますが、調停が長引いてくると同意するように説得される場合もあります。
しかし、どうしても同意できない部分は必ずしも妥協して同意する必要はありません。

一回目の調停で決着がつかない場合は二回目、三回目~と調停が開かれて行きますが、おおよそですが1ヶ月に一度程度の割合で実施されて行きます。
(五回目の調停で決着がついて離婚成立となった、という場合ではおおよそ6ヶ月程の期間が掛かった、ということになる訳です。)

調停委員との話し合いやアドバイス等を受けて離婚成立へ進んで行きますが、最終的に離婚が決定となるのは調停委員の判断ではありません。
離婚調停を申し立てても、離婚の最終決定を下すのはその夫婦当人同士です。

つまり、調停で夫か妻のどちらか一方でも納得がいかない場合は離婚成立とはならないのです。

調停が長期間に渡ってしまい、家庭裁判所の審判による決定とでもならない限り調停委員には離婚の最終決定を下す権力は無いのです。

自分が譲って妥協できる範囲であるのに意地を張っていつまでも妥協しないといった事は得策ではありませんが、逆に言うと、いくら調停委員が勧めた方法でもどうしても納得がいかなければそれに承諾しなくとも良いという訳です。

夫婦お互いが調停の内容に合意し、最終的には〔調停調書〕を作成して調停終了となります。

※前述の通り、〔調停調書〕は法的にも効力を有する強力な書類ですので、その内容に沿って慰謝料や養育費の支払い義務が生じます。
相手が支払い義務を怠った場合は、その旨を家庭裁判所へ通報(申し出)すると『履行勧告』→『履行命令』を相手へ発令してもらう事も可能です。

※〔調停調書〕に「養育費支払いが滞った場合は強制執行する」といった、『強制執行に認諾する』内容が盛り込まれると、後々相手方の養育費支払いが滞っても強制執行を申し立てる事も可能になってきます。
このようなものを総称して〔債務名義〕と呼びますが、この〔調停調書〕では自動的に〔債務名義〕ができた事になります。
〔債務名義〕は、「個人が個人に対して正当に強制的に取り立てを行う事が公に認められる」という意味合いのもので、裁判の判決と同等の効力を持つと言って過言ではない強力なものですので、これを基に裁判所へ強制執行の申し立てが可能になります。

※ひとつ忘れてはならないのが、この〔調停調書〕の作成された日が離婚成立日となるのが一般的ですが、まだこの時点では正式に離婚が認められた訳ではありません。
この〔調停調書〕を基に離婚届提出と戸籍変更届提出を役所へ行わないと、法的に正式に離婚が認められないのです。
調停が終了したら10日以内に役所へ〔調停調書の謄本〕と〔離婚届〕と〔戸籍変更届〕を提出するのを忘れないようにして下さい。
これは戸籍法で定められている規定でもあります。


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審判離婚 ▽

あまり聞き慣れない離婚の種類だと思いますが、確かに非常に少ない離婚成立の種類です。
(この審判によって離婚成立となるケースは全体の0,1%以下と言われています。
事実、弊社にて浮気調査等を行い、その後に離婚となる依頼者の方々は多くありますが、この審判離婚となって離婚成立した方は一桁の数件しかありません。)

審判離婚=家庭裁判所が審判を下して離婚成立とする制度です。
調停の延長にある制度であり、家庭裁判所の判断と職権で離婚を宣言します。

調停でどうしても決着がつかない、及び家庭裁判所が特別に離婚した方が良い、と判断した場合に審判となるケースがあるようです。
(原則としてこの “審判” も審判を申し立てる事になります。)

裁判まで移行すると、時間と費用は掛かります。
しかし、後先の事を考えると個人間のみで約束を交わしただけよりも法的にきちんと取り決めしておいた方が良いケースは往々にしてあります。

裁判まで移行すると、時間と費用は掛かります。
しかし、後先の事を考えると個人間のみで約束を交わしただけよりも法的にきちんと取り決めしておいた方が良いケースは往々にしてあります。

具体的には、調停を行っていて双方とも離婚自体には同意しているが、
■ある条件の若干の部分一つだけが合意できない、
■たいした事ではないのにどちらか一方だけが意地を張って合意しない部分がある、
■このままでは調停のみが何度も繰り返されるだけで進展が望めない、
■相手が調停に出席(出頭)して来ず、更なる出頭勧告でも出頭して来ない、
といった場合に審判となるケースがあるようです。

この審判離婚では、家庭裁判所は離婚の決定以外にも慰謝料や養育費の決定、親権の決定等の権限も有しています。

半ば強制的に離婚の審判が下されるような意味合いではありますが、合意しない側はその審判に対して2週間以内に異議申し立てを行う事ができます。
2週間以内に異議申し立てを行うと審判は無効となり、離婚成立となりません。

そのほかに審判離婚となるケースでは、
■様々な事情により、離婚した方が双方にとって良いと判断された時、
■一方の同意できないとされる部分が実態の無い単なる言い訳の場合、
■一度は離婚に同意したものの、その後急に気が変わった等と言って調停終了の最終回に出頭しなかった、
■双方が審判離婚を申し出て、家庭裁判所が承諾した場合、
等があるようです。


※審判が適用され確定すると、裁判の判決と同等の効力を有します。


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裁判離婚 ▽

文字通り、裁判を行って離婚成立となるものです。
テレビドラマに良く出て来たり芸能人が報道される離婚裁判というものですが、実際には非常に少ない離婚の種類であります。
一般人の場合は裁判まで発展しないケースがほとんどだからです。

裁判離婚は離婚訴訟を起こすという事になります。
訴状を家庭裁判所へ提出する事から始まりますが、原則としてこの前の段階である調停が不成立に終わった事を前提として訴状が受理される事になりますので、〔調停不成立証明書〕といったものが必要になります。
(調停が不成立となって初めて裁判が行えるという訳です。)

もちろん裁判になりますので弁護士へ依頼するのが通常です。
裁判離婚については依頼する弁護士へ詳しく伺う事をお勧めします。

裁判自体については弁護士まかせとなるケースではありますが、その前段階として依頼者である当人が準備しなければならないものがあります。

それは『法定離婚原因の証拠』です。
訴える相手が不倫をしたのであればその不貞の証拠、暴力を振るわれたのであればその暴力の証拠や医師の診断書、特に婚姻関係を継続しがたい事柄があればその証拠、といった証拠の取得は弁護士では行えません。

当事者がキチンと証拠を所持している事や探偵、調査会社が行った報告書等が裁判では必ず必要になります。

『法定離婚原因』として認められているものの代表では↓
1: 配偶者の不貞行為=
簡単に言えば婚姻相手の浮気の性交渉、姦通行為です。
キスや単純なデートくらいでは完璧な不貞の証拠とはならない場合がほとんどで、あくまでも肉体関係(姦通行為)がある事を確認できるものか、それが充分に推認できるようなものが無いと認められない可能性が高いです。

2: 配偶者からの悪意の遺棄=
■相手方からの暴力が恐ろしく、同居が困難である・・
■特に男性側から、生活費が一切渡されず困窮している・・
■正当な理由が無く一方的に別居された・・
■突然家から追い出された・・
といったものは悪意ある遺棄とみなされ、夫婦である <同居> <協力> <扶助> の義務を果たしていないとみなされれば離婚原因となります。

3: 配偶者の生存が三年以上不明である=
婚姻相手の生存が三年以上不明の場合は離婚原因として提起できますが少々規定もあります。
■警察への捜索願が提出されている事、
■完全に音信不通である事、
(生きている事だけは伝える手紙は届いている、といった場合は行方不明だが生存は確認できるのでこれに該当しません。)
最低でも親戚、知人、友人には充分確認をしたがそれでも不明である事、等の基本的な捜索は実施したという事が前提です。
あくまでも <行方> が不明ではなく、 <生存> が不明の場合に限られます。
※三年以上生死不明にて離婚を請求する場合、この場合のみ例外的に調停を行わず、直接裁判で離婚請求が可能な場合もあります。

4:配偶者が強度の精神病を患い、回復の見込みも無いという場合=
この場合の規定は判断が難しい場合もあるようで医師の診断も必要ですが、相手が強度の躁うつ病や統合失調症となった場合は離婚事由に認められ、ノイローゼやアルコール中毒、単なるヒステリー等は離婚事由として認められないといった規定があります。

5:その他、婚姻生活を営めない重大な理由=
夫婦関係が完全に破綻しており、修復も不可能と判断された場合。
■無断での極端な借金、浪費等、
■暴力、虐待、いわゆるDV、
■極端な酒乱、
■正当な理由が無く性交渉を拒否、又は異常な性関係を強要する、
■宗教活動、新興宗教等に過度に執着する、
■五年以上に渡る長期別居、
■性格の不一致、
等があげられます。

基本的にはこのような事実が一つでも無いと裁判は行えない事になる訳です。
(原則として、「単に相手と暮らすのが嫌になった、飽きた、」といった漠然とした理由だけでは離婚裁判は行えないという事です。)

しかし、裁判離婚となるとかなりの費用と時間を要します。
訴訟自体の手数料は通常数万円程度ですが、弁護士費用では数十万円~、時には数百万円の費用が発生します。
※ちなみに訴訟費用では、離婚のみの請求もしくは慰謝料の請求額が95万円以内の場合は一万数千円~ですので、訴訟自体の費用はそれほど高額ではありません。
※離婚訴訟を起こしたいが弁護士費用が無いという場合は「法律扶助制度」が利用可能な場合があります。憲法で保障されている “裁判を受ける権利” により、費用を無利子で立て替えてくれる制度です。
(返済は分割月払いになります。)

長年連れ添った夫婦の別離。
熟年離婚が非常に増えており、統計ではここ10年で2.5倍以上に急増している。
熟年離婚では妻から離婚を申し出るケースが圧倒的に多い。

長年連れ添った夫婦の別離。
熟年離婚が非常に増えており、統計ではここ10年で2.5倍以上に急増している。
熟年離婚では妻から離婚を申し出るケースが圧倒的に多い。

裁判所へ収める訴訟費用は最低限必要ですが、問題は弁護士費用です。
通常、弁護士への着手金として20万円~30万円以上、裁判が勝訴となればやはり数十万円の成功報酬とする費用が発生します。

慰謝料等の請求金額が多くなればなるほど着手金や成功報酬は高く設定されていくのが普通で、勝訴した(決定した)慰謝料金額の10%以上は成功報酬として弁護士に支払う事になるのが一般的です。
(成功報酬は成功の程度や範囲により様々のようです。裁判自体は敗訴のような感じで終わっても養育費のみは請求した通りの金額が認められた、等は一部成功とされます。)

又、裁判は、時間の面では一審で決着がついても早くても半年以上の期間が掛かるのを覚悟しなければなりません。

尚、この裁判は夫婦双方の合意は必要なく、判決が下されれば絶対的でどんなに納得がいかなくとも原則それを拒否する事はできません。

裁判時のプライバシーは守られません。
調停は非公開の部屋で話し合いが進みますが、裁判は民事訴訟法の「裁判公開の原則」に従い、公開で行われます。

このように、裁判離婚となると想像を絶する労力が掛かります。
できる事なら【協議離婚】~【調停離婚】までで離婚成立としたいところではあります。


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